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ブラジルへの道 その5 ~ アウェー 北朝鮮戦
カテゴリ: 日本代表 / テーマ: サッカー / ジャンル: スポーツ
ここまで3勝1分けでブラジルワールドカップ、アジア第3次予選のグループリーグで首位にたつザックジャパン。既に3時予選の突破を決めている。
ある取り方をすれば消化試合、別の取り方をすれば強化試合となる一戦は、平壌にある金日成スタジアム。ピッチは人工芝、そしてスタンドは満員の北朝鮮を応援する国民。アウェーの雰囲気がはっきりと出ている。

~ 先発
 GK 西川周作
 DF 駒野友一 今野泰幸 栗原勇蔵 伊野波雅彦
 MF 細貝萌 長谷部誠 中村憲剛 清武弘嗣 岡崎慎司
 FW 前田遼一

 先発は、前戦から6人を入れ替えてきた。
 先発をみると、今野と長谷部はザックの信頼が厚いのだと感じる。
 3-4-3ではなく、4-2-3-1のシステムの中で控えに甘んじていた選手達がどのようなプレーをみせるか、そして底上げができるかがポイントとなる。
 突破を決めたとはいえ、ワールドカップ予選、かつアウェーの雰囲気の中での試合は、強化としてはもってこいだ。


~ 勢い
 北朝鮮は、試合開始早々から積極的な攻撃を行う。ホームでかつ相手が日本であるから当然といえば当然のことだ。これに対し、日本は守備に追われる。

 気になるのは、伊野波・栗原の守備。どうしても甘さというか対応の遅れというか、軽さを感じてしまう。 
 中盤で遠藤保仁の代わりに入った細貝もうまく試合を落ち着けることはできない。
 選手間の距離が悪いため、前戦にボールを入れても北朝鮮のプレッシャーにかかり、すぐにボールを失ってしまう。

 スタジアムの雰囲気に飲まれただけではなく、先発を6人入れ替えた影響もあっただろう。また、ボールを落ちつかせることができる選手がいなかったことも大きかったと思われる。
 結果として、前半は一方的ともいえるような試合展開で終える。


~ 甘さゆえの失点
 日本は、後半の早い時間、セットプレーから失点をする。
 ハーフラインに近い位置からペナルティエリアに入れられたボールに対し、まずは栗原の寄せが甘く競り負け、次に駒野が後ろから飛び込んできたパクナムチョルに競り負け、ゴール右隅に押し込まれてしまった。
 
 前半から続いていた一つ一つのプレーの甘さがとうとう失点という形で顕在化した。
 
 攻撃の形がみえないままでの失点は、かなり痛い。


~ 攻撃にシフト?
 ザッケローニは失点後、内田篤人を投入して、3-4-3のシステムに変更する。攻撃への意思の現れだったとは思うが、それ以前に親善試合でさえうまく機能していなかったシステムが、アウェーの公式戦で機能するだろうか・・・
 その後、ハーフナーマイクを入れて更に攻勢にでようとする。

 結果として前半よりは攻撃をしていたように見えたかもしれない。
 しかし、北朝鮮には疲れがあり、後半33分には、チョンイルグァンが2枚目のイエローで退場している。日本が攻めることができたのは、必然の結果である。しかし、攻めはすれど決定機はほとんどない。
 攻撃は単調であり、ラストパスの精度も極めて悪かった。
 岡崎や駒野がミドルシュートを放つシーンもあったが、もう少し外から打ってよかったと思う。また、駒野・内田からのクロスの精度は本当に悪く、工夫がなかった。駒野のクロスは低いものが多く、ほとんどが味方よりも前にディフェンスはじき返されていた。ニアとファーに入れるボールを使い分けることが必要だった。内田は・・・いつもどおりといえばいつもどおりだった。


~ 試合終了 
 結局は、得点を奪えるという思いも抱けないまま、試合は終了した。
 ザッケローニが就任してからの無敗記録もストップした。
 何もできずに終了したという表現でも言い過ぎではないだろう。


~ 今後を見据えて 
 言葉は悪いかもしれないが、このタイミングで負けたことをプラスに考えていいと思う。決して圧倒的な強さがあったわけではないが、どうにか勝ち続けていたため、選手の間に油断も生じていたと思う。この一戦で負けたことで気を引き締めて最終予選に臨めるとするならば、それをプラスに考えるべきだろう。
 
 心配なのは2点。
 1つ目は、ザッケローニがこの敗戦をもとにして、さらに固定メンバーで試合に臨もうとすること。
 2つ目は、底上げが全然できていないこと。
 
 せっかく普段出場機会のない選手を試そう、底上げをしようとしても、それをあっさりあきらめてしまったのでは、何の意味もない。ただ、ザッケローニは、選ぶメンバーこそ入れ替わりがあるが、最終的に選手起用が固定してしまう傾向にあり、この試合をみて最後のウズベキスタン戦は再度いつもと変わらないメンバーで臨む可能性がある。最終予選を見据えたとき、正しい選択といえるだろうか。今まで貯めてきたツケをどうにかしなければならない時期になっていると思う。これを更に後回しにすると取り返しがつかないかもしれない。
 栗原が試合後、相手の選手をとらえて「Jリーグにはいない選手」と言った。栗原にせよ伊野波にせよ、少しプレーが甘かった。国際試合での経験の少なさ(伊野波は海外でプレーはしているが・・・)が出たということだろうか。Jリーグでも高さでいえばハーフナーマイクもいるし、言い訳にはならないと個人的には思う。遠藤の代役・後釜というのも変わらぬ悩みだ。細貝は遠藤とはタイプが違うが、その良さを出し切れてはいない。コンビネーションの点をとっても、今までそれほど組んではいなかったことが大きく影響していると感じられる。
 1人1人の意識、サブ組の意識をさらに高くして、より強い気持ち、より集中力をもって試合に臨むことが必要だろう。


~ 主審
 バーレーンの審判団でした。ちょっと厳しくなると「中東の笛」なんて言葉を出したがる人もいるかも知れませんが。
 ファールをあまりとらない審判でした。もっともファールと思われるプレーは北朝鮮の方が多かったですから、日本のサポーターにとっては、北朝鮮に有利に笛を吹いていると思えたと思いますし、多少の差があったのは間違いないと思います。ただ、あの雰囲気の中で北朝鮮の選手を退場させる決断ができた審判であったことは忘れてはいけない。

 前田のイエローは可哀想でした。前半から前田は相当厳しいマークを受けていたので、イライラも募っていたのだと思う。相手にイエローを出すだけでも足りるシーンだったとは思うが、暴言があったのだろうか。また、試合を落ち着かせる意味もあったと思う。



日本代表 0 ー 1 北朝鮮代表
50分 パクナムチョル(北朝鮮)
 
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2011.11.15 / コメント:: 0 / トラックバック:: 0 / PageTop↑


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弁護士やす

Author:弁護士やす
Jリーグ創設元年からJリーグの試合を追いかけています。弁護士の職業よりもJリーグ観戦歴は長い(笑)
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