第1戦のホームゲームを3-1と快勝したU22日本代表。ただし、アウェーゴールを与えていることや慣れない気候での試合など苦しい展開が予想されるところである。
3点差以上の負けで敗退。1-3だとすると2試合合計で同点となり、延長になる。延長になるようなことがあってはアウェーである以上、大変分が悪い展開になる。どうあっても90分の中で勝利を決めたいところだ。
~ 先発 GK 権田修一(FC東京)
DF 酒井宏樹(柏レイソル)・鈴木大輔(アルビレックス新潟)・濱田水輝(浦和レッズ)・比嘉祐介(流経大)
MF 清武弘嗣(セレッソ大阪)・山本康裕(ジュビロ磐田)・東慶悟(大宮アルディージャ)・山村和也(流経大)・山崎亮平(ジュビロ磐田)
FW 永井謙佑
1戦目とみると大迫勇也に代えて永井を起用。永井の快足が生きるか?
~ アウェー 気温39度。日本では真夏でも滅多に記録しない気温だ。おまけに乾燥しているため、汗をかきずらく、発刊による体温の低下というのも望めない。
ピッチはおもったよりもいいと思うが、凸凹もあるので、思うようなパスワークはできなそうだ。
~ まずはディフェンス クウェートは2点差以上で勝たなければ敗退なだけに、日本での試合よりも明らかに攻撃的にでる。
日本としては、まずは失点しないことが大切。暑さは集中力を散漫にさせるものだが、ディフェンスに対する集中は欠かせられない。
しかし、立ち上がりから受け身というか、マークが甘いといった状態が見られる。前半6分、相手のシュミレーションのプレーにせよ、その前でのプレッシャーがなく、心配される状況だ。
センターバック二人の連係やボランチとの連係が第1戦と比較して明らかに悪い。
点をとられなければ敗退はない。守備の意識を高くもちたい。
~ 貴重なゴール 日本の先制点は、得失点差で引き離すだけではなく、アウェーゴールとしての効果も持つ。
クウェートを焦らすには十分な効果がある。
防戦気味だった前半21分、中盤の東が裏に蹴ったロングボールをオーバーラップしていた酒井がキーパーよりも早くボールにさわり、ボールは無人のゴールへ。
酒井は、柏でも定位置を確保し、A代表入りも期待される若手の選手。攻撃が持ち味であり、押され気味の中で高い位置をとっていた酒井のファインプレーだ。
これで2失点までは大丈夫になった。
しかし、1失点することはクウェートに勇気を与えてしまう。得点に一喜一憂することなく残りの時間を戦いたい。
~ 失点 後半から比嘉にかわり、吉田豊(ヴァンフォーレ甲府)が入る。比嘉は、前半の相手選手のタックルで足を痛めたか。
クウェートは後半開始早々から積極的な攻撃に出る。避けたい失点は、さらに望まない早い時間帯に決まってしまう。
FKをヘディングでおとされ、かつフリーにしてしまったため、豪快にけり込まれる。人はいるが、マークは甘い、ないし人がついていない。
その後のセットプレーでも同じ状況で人がいれど相手の選手はフリー。修正しないとまずい。
後半8分鈴木大輔のオフサイドは人1人分オフサイドのポジション。戻り切れていなかった。フリーだっただけに惜しまれるシーンだった。
後半13分には、鈴木大輔がセンタリングをカットしたボールをキープしようとしてトラップしたところを、後ろからナセルに奪われ、足をかけて倒してしまい、PK。ナセルが近くにいたことからしたら、セーフティにダイレクトでクリアすべき場面だった。一瞬の判断ミスが失点につながる。厳しくなった。
これで後1失点するようなら延長戦。流れ的にも気候的にも厳しい。守備の意識を本当に高めて欲しい。追いつめられたといっても過言ではない。ここで我慢して跳ね返す強さが欲しい。
~ つらい時間の戦い方 攻られ続けているとき、苦しいときに一度大きくクリアしたりサイドラインを切らせることにより、プレーを切ることは大切なことだ。
第1戦のときもそうだったが、クリアが中途半端で相手にとられ、そのまま攻撃を継続されるシーンが多々あった。
この試合も攻められている時間帯のクリアが中途半端で相手の攻撃の勢いを切ることができない場面が目立った。
第1戦の失点も第2戦の2失点目も中途半端なプレーが生んだ失点だった。
はっきりとしたプレーを心がけなければいけない。
~ 不発の永井 この試合、復帰した永井は特に見せ場はなく試合終了。
クウェートのディフェンスラインが整っており、快足を活かすスペースやパスが少なかったという面もあるが、苦しいときに少ないチャンスでもつくり、得点を決めてこそストライカーだ。
最終予選までにもう一段階ステップアップしてもらわないといけない選手だ。
~ 影のMVP 権田修一 A代表にも呼ばれた経験のあるGKの権田。
権田は、2試合を通じていい判断のもと体をはり、ゴールを死守した。
彼のファインプレーにより、日本は多くのピンチを助けられたといっても過言ではない。
今シーズン、J2で戦ってこそいるが、厳しいチーム事情が彼を成長させているのかもしれない。
U22では彼を脅かす選手はなかなかいないか。
~ 中東での戦い 最終予選に残った12チーム中、7チーム。中国が敗退したため、シードチームとなり、韓国・オーストラリアといった強豪チームとの対戦を避けることはできたが、組み合わせ次第では中東勢3チームと同じ組になる可能性もある。
移動時間もさることながら暑さ対策などが必須になる。今日の試合、よく我慢したという評価もあるかもしれないが、大差で負けていた可能性もあった試合だった。今日の試合内容を真摯に受け止めてもらいたい。中東での戦いを制することができずしてロンドンへの道は開けない。
U22日本代表 1 ー 2 U22クウェート代表(合計 4-3 U22日本代表が最終予選へ)
21分 酒井宏樹
49分 アマン
59分 Y・ナセル
にほんブログ村